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Tシャツを買うなどで、誰もが、簡単に自然エネルギーを増やすために貢献できる。そんな仕組み「mamenergy project(マメナジープロジェクト)」を仕掛ける石橋直樹さん。
本業はコンピュータサイエンスの専門家だが、ある日「この電気ケーブルの上流の電気がエコじゃない」ことに気付いた。「上流の電気がエコなら、コンピュータを使っていてもエコだと言えるのでは?」
得意な「技術」を用いながら、社会を変えるべく自然エネルギーの普及に努力する石橋さんに話を聞いた。
文/安田 取材/2007年12月12日

■プロフィール
1973年生まれ。2002年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程単位取得後退学。
2004年、博士(政策・メディア)。2006年より、駒澤大学グローバルメディアスタディーズ学部講師。
2005年に株式会社Governance Design Laboratoryを設立し、グリーン電力証書の個人向け小売プロジェクトである「CO2free.jp Project」や「mamenergy project」を仕掛ける。
――まず、「mamenergy project」について簡単に教えていただけませんか。
「mamenergy project(マメナジープロジェクト)」では、自然エネルギーを増やすために誰でも貢献できるプロジェクトです。マメナジー付きのTシャツを買ったりマメナジーカレンダーを買うことで、1000円分=1W(ワット)分の太陽光発電設備の設置に貢献できます。つまり、マメナジー付き商品を選ぶことで、自然エネルギーを増やすことができます。
マメナジーは「My Actions for my ENERGY」の略で、マメのように今は小さいけれど、自然の力で大きく育つエネルギーのことです。
現在は、1000人分の想いを1kWの太陽光パネルとして、有機農業の里である埼玉県小川町の農家に設置しています。設置した設備からとれた電気は電力会社に買ってもらい、さらに自然エネルギーを増やす「マメナジー代」となります。
――マメナジーTシャツはデザインもすごくかっこいいですね!なぜ「mamenergy project」を始めたんですか。
近年、とくに二酸化炭素の問題は当たり前になり、いろいろなところで報道されるようになっています。でも僕らが使うエネルギーを見た場合に、59%が火力発電、28%が原子力、13%が水力で、あとはその他、という感じなんですね。二酸化炭素を出さないような、いわゆる「再生可能なエネルギー」「自然エネルギー」と呼ばれるエネルギーは1割どころか1%未満と言われています。これを増やしていくことをミッションとして活動を始めました。
そういった自然エネルギーはまだまだ普及が進んでいないためにコストが高く、たとえば太陽光パネルを自分の家に設置しようと思っても、100万円単位のお金がかかります。そもそも一軒家に住んでいないと難しいですしね。
そこで、「自然エネルギーを増やしたいけど、もっと手軽に貢献したい」と考える方が参加しやすい仕組みを考え、2006年に「mamenergy project」がスタートしました。
――なるほど。誰でも参加できるための仕組みって重要ですよね。サイトを見ましたが、ちょうど最近第1号の太陽光パネルを設置したそうですね!
そうなんですよ。ちょうど七夕の日だったと思うんですが、僕も設置作業を行ってきました。設置場所の埼玉県小川町では有機農業が行われています。太陽光パネルを農家に設置すると、農家にとっても自然エネルギーのために屋根を貸すことで家賃収入が入るなど新しいビジネスができるかもしれない、農業のイメージが変わるかもしれない、という考えがありました。
ちなみに、この写真の畳1枚分ほどの太陽光パネルが5枚集まると1kW分になります。マメナジー付Tシャツ1枚分に当たる1Wがどのくらいの大きさになるか測ってみたんですが、だいたい10cm×10cmくらいでした。
――1kWというのはどれくらいの電気なんですか?あまりピンと来ないのですが・・
太陽が7時間ガンガン照るとすると、1kWの太陽光パネルでは7kWh(キロワットアワー)という電気が取れます。たとえば蛍光灯が40Wのものだとすると10時間点けると400Wh=0.4kWhとなります。個人が家庭で使う電気が年間で2000kWhと言われているので、1日約5.5時間照れば家庭の電力が賄えることになります。ちなみに、普通のご家庭なら、普段使っている電気は請求書などですぐわかりますよ。
――なるほど!勉強になりました!では、最後の質問ですが、これまでの活動について石橋さんとしてはどう考えていますか?また今後の展開について聞かせていただけませんか?
これまでのことについては、率直に言うと「第一歩」ですね。というか、第一歩もまだ行っているのかどうか、始まったばかりだと思います。ただ、それにしても1000人の方が太陽光パネルを一緒に作ろうとしてくれた。それは大きな一歩だと思います。2006年の夏にスタートし約1年で1kW分に達しましたが、2008年も2kW目を達成できそうです。
また、今後はいろいろな方とコラボしながら自然エネルギーの普及に努めたいと考えています。僕たちのミッションは「mamenergy project」を流行らせるのではなく、再生可能なエネルギーを増やすこと。だから、たとえ真似をされてもよいので(笑)、多くの方に広めていきたいですね。
――ありがとうございました!
僕は、ある人が言った「一人の人間でも社会を変えるには充分だ」という言葉を胸に刻みながら活動しています。あなたの行動も社会を変えることができると思います。
ただ、エコに関しては、我慢するエコはやめた方が良いかなと僕は感じています。僕は「Soft-Eco」と呼んでいますが、たとえば良いものを買ったらエコだったなど、無理なくできることから始めてみてはどうでしょうか。
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