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2004年11月23日
「NGOって具体的にはどんな活動をしているのですか?」こんな疑問にお答えするため、私たちイーココロ!メンバーは、ヨルダンまでNGO活動現場の取材に行ってまいりました。ヨルダンで無農薬・有機農業の方法を指導し、普及を目指すNGO、NICCO(日本国際民間協力会)のプロジェクト現場を訪問しましたので、ご紹介させていただきます。
パーマカルチャー実践により砂漠に森ができました。
私たちがまず向かったのはヨルダンの首都アンマンにある農業省でした。いきなり政府機関ですので大掛かりなプロジェクトなのかな?と驚きました。 NICCOの事務所は農業省の2階にあり、農業省の担当官と一緒に机を並べていました。NICCOは2000年8月からヨルダンで持続可能な無農薬・有機農業、パーマカルチャープロジェクトを実施していて、第1期の2003年7月までは現地のNGOであるJOHUD(Jordanian Hashemite Fund for Human Development)と、第2期の2004年4月以降は農業省と協働でプロジェクトを実施しているとのことでした。資金はいずれもJICA(国際協力機構)によるものです。今回私たちは第1期のプロジェクトサイト、南シューナ(South Shouna)へご案内頂きました。
南シューナは、首都アンマンから車でおよそ1時間。死海に向かってどんどん高度を下げ、途中で海抜0m地点を更に下がり、地球で最も低い地域に位置しています。低い立地なので気温は温暖で、11月でも春のような陽気でした。
南シューナは盆地のようになっており、大部分は緑のない砂漠のような状態です。ただし水灌漑省による灌漑パイプからの給水によって出来た農園が所々見ることができました。NICCOのプロジェクト現場はこのような場所にありました。
南シューナのプロジェクトがスタートした2000年7月は、やはり砂漠のような状態だったそうです。確かに周囲の土地は砂漠のような状態。3年間のプロジェクトで、NICCOはパーマカルチャーの方法により農地をデザインし、わずかな天水や井戸水を有効に活用しながら、砂漠を農地化していきました。
パーマカルチャーという言葉は知ってはいましたが、ここに来るまでは正直なところ理解できておりませんでした。来ると納得、パーマカルチャーとは地球の生態系の縮図をそのまま農園に持ち込んだようなものだというイメージが湧きました。通常農家は種を買い、化学肥料を買い、農薬を買いつつ農作物を作っていくのですが、パーマカルチャーによって作られた農園ではこれらを必要としない農法なんですね。最小限の水を利用し、種を生産し、農薬を使わない替わりに害虫が寄り付かない工夫をし、家畜を飼い飼料を自ら生産したりするのです。一つの作物だけを集中して育てるのではなく、様々な作物を取り混ぜて栽培するなどの工夫もされています。このあたりは写真とムービーをご覧ください。
農園を見た後、プロジェクトのオフィスがあるシューナのCommunity Development Center(CDC)にも訪問させて頂きました。CDCはヨルダン全国に50ヶ所ほどある、主に女性と子どもへの援助を行うセンターです。このセンターが主催して無農薬・有機栽培を教える教室を開いたそうで、現在20を超える家庭が家庭菜園を始めたそうです。パーマカルチャーが家庭では貧困対策として広がりを見せているのです。農薬などを購入する必要のないこの農法は、初期投資が最小限に済み、貧困農家の現金収入の増加に役立っているようでした。
NICCOのプロジェクトの後、パーマカルチャーを広め、収入向上と女性の自立支援を行おうと、現地でローカルNGOも立ち上がっているそうです。プロジェクトをきっかけに、しっかりとアイデアが根付き始めている様子が感動的でした。
CDCの裏にも無農薬・有機栽培の農園があり、オクラなど、様々な野菜が植えられていました。
現地ではローカルNGOも立ち上がり、着実に無農薬・有機栽培のパーマカルチャーが広がり始めていました。無農薬・有機栽培が貧困対策につながるとは今回驚きを持って知りましたが、環境保全にもつながりますし素晴らしい農法に思います。持続可能な社会を見据えた貧困対策へのアプローチとして、パーマカルチャーは非常に有効なのではないでしょうか。また、先進国に暮らす私たち自身も取り入れられる考え方だと思います。
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