私が初めてパレスチナに行った頃、毎日、インティファーダを闘う子どもたちを追いかけていた。家族と生活するうちにパレスチナの女性たちに次第に興味を持っていった。女性たちは敬虔なイスラム教徒であり、家にいることは多いが、家族の中では中心的な強い存在だということもわかってきた。
第一次インティファーダ(抵抗運動)では女性たちは若者たちのために、石を運び、また兵士に子どもたちがつかまりそうになると、素手で兵士にくってかかり、子どもを取り戻す光景を何度も見た。逞しい女性たちだが、第二次インティファーダになって、イスラエルの軍事攻撃を前に、女性たちの出番もなくなってきた。
しかし難民キャンプの母親は、銃撃や爆撃があれば、子どもたちを連れて、親戚の家に避難し、イスラエル軍による道路封鎖があれば、封鎖が終わるまで何時間でも辛抱強く待ち、海辺であろうと、道なき道であろうと、赤ん坊を抱きかかえながら歩き続ける。
子どもたちの命を守り、家族を守っていくのはパレスチナの母親たちだ。パレスチナの女性たちは強さと逞しさから、大地の母と呼ばれる。
1948年生まれ。アジアプレス所属、JVJA会員。1988年からイスラエルの占領地パレスチナを中心に、イスラム圏の女性たちや子どもたちの取材を続ける。ニコンサロン、コニカプラザで写真展開催。著書「インティファーダの女たち」(彩流社)写真集に「パレスチナ・瓦礫の中の女たち」(岩波書店)。
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